<介護の心得>
ペットの介護は本来そのペットの飼い主の手で行われるべきものですが、飼い主が高齢化しているケースも多く、他の人の手を借りて介護にあたることも多くなってきています。
この場合、「飼い主が行う介護以上の介護は出来ない」ということを飼い主自身が一番強く認識するといわれています。
「飼い主から依頼された範囲の作業に最善を尽くす」というペット介護士の立場は終始明確にするべきです。「飼い主が愛犬・愛猫にしてやりたいと考えていることを、飼い主に代わって行う」というのが、ペット介護士の『立場』であり『役目』あるということです。
仮にペット介護士が「より望ましい介護の方法がある」と感じた場合でも、飼い主に助言・提案することは良いですが、ペット介護士が独断で実行するようなことはあってはいけません。
飼い主とペットの間で長年かけて育まれてきた領域にペット介護士が介入する場合には、充分な時間をかけ説明するとともに細心の配慮をもって接しなければなりません。「世間の多くの人が支持する手法ではあっても、ある飼い主には受け入れられない」ということがあって当然です。

ペットに対しあくまで「主」たる飼い主に対し、「従」たる立場で最善を尽くす姿勢がいつの場合も肝要となります。

介護の方針については常に飼い主の意向を確認するという手順を忘れてはならず、 飼い主とペット介護士の間に信頼関係が構築されなくては介護作業は円滑に行うことができないのです。