<お散歩中に他の犬とのトラブル>
老犬でも、少し介助をしながらやカートに載せてのお散歩をご依頼されることはあるものです。打合せ時にお散歩のご依頼を受けた際には必ず1度お客様と同伴して一緒にお散歩に行ってみることが重要です。補助帯の付け方、介助の力加減、持ち上げるタイミング、カートに載せる時の抱きかかえ方、リードを着ける時に気をつけることなど、1度一緒にしてみないと分からないことが多いものです。カートに載せてのお散歩でお客様が必要ないとおっしゃっても、もし介護士1人でお散歩に出かける時には必ずリードを着けましょう。(その旨お客様にもご了承いただきましょう)
お散歩中の他の犬との接触事故はよくあるトラブルです。補助帯をつけてゆっくり歩いている老犬ですから、大体の愛犬家はそっとしておいてくれるものですが、世の中には色々な方が居ます。あまり元気過ぎるワンちゃん(とその飼い主さん)が近づいて来て介助散歩中のワンちゃんに触れてきそうになったら、ご遠慮いただきましょう。「ちょっと今元気がないので・・ごめんなさいね」「ちょっと気が立っている様なので・・すみません」など。
実際にどんなに元々良い子のワンちゃんでも、身体が多少不自由になり痛い所があったりすると、何かの拍子でウーッと攻撃的になることもあります。基本的には他の犬ちゃんに会った時はなるべく接触させないようにするのが無難です。
対策・打ち合わせのときにこのワンちゃんはお友達ですと教えてもらった犬ちゃん以外には接触させない。
周りの人に「冷たいな~。愛想ないなー。」と思われないよう、サラっと気持ちよく回避しましょう。
<仕事をえらぶ>
お客様のご自宅にお邪魔し、ご要望をお聞きし、お手伝いし、信頼していただくことが大切です・・と真摯に前向きにばかり考えがちですが、ペット介護士の方にもリスクはあります。お客様をどこまで信じればいいのか。。。という部分です。特に介護士の場合はお客様が在宅のところにお邪魔してお手伝いをする立場、どのようなご家庭なのかにも少し気を配る必要があります。介護士は動物取扱業登録によって、住所も名前も公表されています。そしてホームページに顔写真をのせ、飼っている犬、更にはSNSやツイッターなどで仕事内容は勿論、私生活の断片まで公表してしまっています。これを悪用されることもないとはいえません。
・男性からのご依頼の場合、基本的に打ち合わせに一人では伺わないこと。
・サービスに伺う際も、どなたが在宅して下さっているかを常に確認すること。
もしも「今日はお父さんがいるので」と言われたからといって「それでは困ります」と言えるものではナカナカありませんが、それまでにお客様のお人柄もある程度は分かっていることでしょうし、最低限の気遣いだけは忘れないようにしましょう。ちょっと不安だったり心配だったりしたら「今日は研修生(お手伝い)を連れてきました」と友人を同伴させるなりしてご自分の身は守って下さい。
また何かあった時の保険金のことなどを最初から細かく聞いてくるなど「ん?」と思ったお客様のご依頼を無理にお受けすることはありません。言葉は悪いですが、数千円の仕事でトラブルに巻き込まれ一生を棒に振る事は避けたいですね。電話で少しおかしいなと違和感を感じたら、お断りしたり、他の業者さんに仕事を振ったりすることを考えましょう。お断りする際も、やんわりとまずは保留にしておいて「どうしてもその日程では受けられない」などの理由がよいかもしれませんね。
<災害があったら(地震)>
災害、、、大きなものですと1995年の阪神淡路大震災、2011年に東日本大震災、2016年熊本地震。
これくらいの災害になると、どんなに真面目な介護士でも仕事どころではなくなるのが実情です。
交通機関も機能しない状況で介護士自身の安全もままならないという状況も考えられます。
その現状下でどこまでプロ意識をもって行動できるのか。。。
お客様のお宅が近所で歩いていけるのであれば様子を見に行ったり、お客様が帰宅できない状況ならば介護士自身の家までワンちゃんを連れて帰ってくるなど、出来る範囲の事を行うしかありません。
ただし自分が怪我をしたり、家が崩壊、家族が行方不明などという時、他人様のペットをお世話するなんて出来なくなることがあり得ます。
サポートに行けない状況に陥った時の事を想定し、事前に伝えておかなければならない事といえます。