<老犬の食事>
高齢になってくると消化機能も低下し、栄養を吸収しにくくなってきます。
タンパク質の合成能力が低下するとともにタンパク質不足によって筋肉量も落ち、免疫力の低下や貧血を招くこともあります。良質で消化のいいものを与えるようにしましょう。同様にカルシウムの吸収も少なくなり、骨も弱くなってきます。バランスのいいカルシウムとリンを与えて骨粗しょう症を予防しましょう。
腸の運動も不活発になり、便秘になりやすくなるのがシニア期。
適度な食物繊維は便秘を予防します。病院での血液検査で状態を確認しながら獣医の意見を参考に病院食への変更やサプリメントで補いましょう。

首を下げて食べるのがだんだんと負担になってきますので、食器を台に置き高さをつけたりすると負担を軽くすることができます。立てなくなった子の場合は、フセの状態が保てるならその姿勢で、少しでも頭が体より上の位置になるようにクッションなどで工夫して食べさせましょう。
寝たままで食べさせると場合によっては食べ物が飲み込みきれず、食道に引っかかってしまうことがあります。

流動食になった子では、シリンジ(針のない注射器)やハチミツの容器などを使って口の横から少しずつ流し込んであげます。この時、注意したいことが一つあります。特に抱っこをして食べさせる時、顎をグッと上に向かせて食べさせると誤って気管に入ってしまうことがありますので気をつけてください。

また高齢犬は水を飲む意識がやや低い傾向にもあり、水分が足りなくなると尿が出にくくなるため、新鮮な水を適量飲ませてあげるようにしましょう。